Sunday, February 11, 2007

留学と英語力

1月10日から始まったこのmodule 3ですが、「Advanced Oral Presentation」のクラスをとっています。
blar-blar-blar-と喋り倒して終わり、といういい加減なクラスではなく、stress管理やattention getter等の心理的なものから、power pointの作り方や姿勢の保ち方、更には会場管理まで実に有意義です。
20人位の少人数クラスで、non-nativeは私ともう1人だけです。もちろん卒業単位対象です。

海外経験は出張2回と大学の卒業旅行だけなのにMBAに来ちまったよ、という小生はlisteningを大の苦手としています。教授やアメリカ人同級生が喋っていることは、初対面の人なら半分弱くらいしか理解できませんし、人によっては、訛りのある英語を使う人も多く、その場合、言われていることの10%程度しか理解できません。また、(多くの日本人留学生に当てはまることだと思いますが)、MBAでのグループワークでも、アメリカ人同士の早い会話になると全く着いていけません。
ですが、なぜかspeakingは割と得意としています。合コンやクラブで電話番号やメルアドを素早く聞き出す技術が、意外なところで役にたっています。
listeningは諦め気味なので、speakingだけでも留学中に更にimproveしたいな、と思っていました。

…ということで、自信満々に登録してみたものの、やはりアメリカ人との差を改めて思い知らされることになりました。
例えば、先日5分間のスピーチがありました。題名は自分で選びます。小生は「Sushi Boat(回転寿司のことです)」を選びました。で、実際にスピーチをし、クラスメイトからpeer feebbackをしてもらいつつ、プレゼンに用いたpower pointとplanning sheetは教授の採点を受け、さらにそのスピーチはDVDに撮られ、家でplaybackして自己reviewもします。結構、本格的でしょ?

で、実際にスピーチしたのですが、冒頭のギャグでスベり、頭が混乱してしまい、あとはpower pointをひたすら読んでしまう、という最悪のパターンで終わってしまいました。
家でDVDをplaybackして自己reviewをしてみると、自分で感じていたとおり明らかに緊張した顔をしており、単調なスピーチでした。がっくし…。

そこで改めて原因分析するわけですが、「自分の英語に自信がないから、おそるおそるなspeechになってしまっている」というのが全ての根本原因である、という結論に至りました。
やっぱりなーと思いつつも、自分ではspeakingが得意なつもりでいるにも関わらず、やはり英語のヘタさを気にしてしまうのは、もはや日本人としてunavoidableなのかも知れません。

留学前には「留学を充実したものにするための重要factorは英語力じゃない。積極的な気持ちだ」と聞かされたことが何度もありました。読者の方にも、こういうことを聞かされた方は多くいると思いますし、mbanavi.com等の留学関係web siteに行くと、そういう精神論を熱く語っている書き込みが散見されます。
初めて聞いたときには、そういうものなのかな、と思っていましたが、実際に留学してみると、英語力のなさは、実に色々なところでネガティブに働きます。「積極的であれば必ず留学は成功する」はずがないことは、少し考えればすぐ分かることであり、このような精神論は、例えば、「MBA受験に重要なのはGMATの点ではない。アドミにいかに自分の熱意を訴えるかだ」といった、定量的分析に基づかない空論を堂々と展開するのに似ています。
ブサイクな男がどんなに誠意誠意と言ったって、最後は女はイケメン(死語?)になびきます。女にモテたいなら、まずは外見を磨くことが最優先なのです。留学と英語力の関係も、これと一緒な気がします。

ちなみにGeorgetownの特性か、そんなnon-native English留学生も温かい目で見守ってもらえることが多いです。でも、これもあくまでも「他校対比」で、ということであり、英語力が低ければ低いほど、留学から得られるleverageは下がると強く感じます。

このブログの読者の方は、MBA受験生の方もしくはMBAに興味がある方が大半だと思いますが、英語でのコミュニケーション力の欠如は「気合」「気持ち」「積極性」で乗り越えられるものではありません。精神論に陥らず、ビジネスパーソンとして状況を常に客観的かつデータの裏づけをもって把握し、「自分が英語が苦手だ」と思うのであれば、しっかり鍛えてから留学なさることをお勧めします。

ちなみに、来週には第二回の5分間スピーチです。
Kuni