停電
DCの夏は暑く、湿度が高い。ちょうど一年前、留学の為に渡米した直後は、熱波も手伝って連日40度近い猛暑。家探しや生活立ち上げの手続き、買い物で外出する時間が多かったので、かなりバテたのを思い出します。DCの夏の気候は、日本と似ていますが、一日中雨が降り続くような日はほとんどないので、その分だけ過ごしやすいように思います。ただし、その代わりに、毎日のように夕方に雷雨があります。大抵30分程度でやんでしまうのですが、かなり激しい雨なので外出先でこれに出会うと軒下かカフェにでも入ってやり過ごすしかありません。最近、この夕方の雷雨が始まりました。
今日はいつもより長い雷雨があり、かなり近くに雷が激しく光っていました。ちょうど車で外出していたのですが、家に帰ってみると、周囲のアパート共々自分のアパートも真っ暗。落雷で自分のアパートの一角が停電になってしまったのです。駐車場の入り口のシャッターも動かないので、あいている出口のほうからアパートの駐車場に侵入。エレベーターや通路の照明は非常用電源で機能しているのですが、自室の電気は使えません。水道もだんだん水圧が弱くなってくるので、とりあえずいくつかの容器に水を貯め、長期戦に備えます。水道は暫くすると出なくなりました。我が家は幸いにもアロマ用のキャンドルをまとめ買いしたものが沢山あったので、これに3つくらい火を灯して明かりとします。べランダに出てみると、アパートのあちこちの部屋にキャンドルの灯がともり、これはこれで美しい光景です。電気がないと本も読めず、ネットもできず、TVもなし。アパートの住人達もやることがないので、なんとなくベランダに出て外を眺めています。いつまで続くか分からない停電を、部屋でぼんやりしながら過ごすこと3時間あまり。ベットでウトウトしていた頃、他の部屋から「Yeah!!!」と大声で奇声が上がったと思ったら、電気が復旧してました。
日本ではあまり経験することが無くなった長時間の停電。子供の頃、停電になるとキャンドルに火を点けるのを楽しみにしていた自分を思い出しました。
T(2008)
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